21世紀のアーティストとして
それは、世界中をめぐる普遍的な言語として。
クリエイトされる映像やサウンドによって、
我々は夢を共有することができます。
美の世界。
そこは刺激にあふれています。
私たちは笑い、泣き、幸せの涙を流すでしょう。
自然のエナジー。
それはアーティストの息を形づくり、
彼らを通して、大きな癒しと充実が生まれるのです。
コンサートの時間。
私たちの心身は日常から切り離され、希望と期待で満ち溢れます。
そこではすべてがポジティブで、肯定的に受け入れられるのです。
世界が、人々の鼓動までもがデジタルで管理される時代。
私たちはときに思考停止し、自然の姿形から逸脱してしまいます。
情報の渦の中で、自分の中にある光さえも、見失ってしまいがちです。
そんな閉塞から心を開放し、解放するものこそ芸術。
芸術は、未来への希望を照らす灯火なのです。
私は、テクノロジーの進歩を否定しているのではありません。
それによって、我々の-アーティストの想いは
世界中に届けることができるようになったのですから。
アーティストがアーティストらしく在るために。
私が奏でる旋律は、芸術の世界の扉を開くものでありたい。
その音は国や民族はもちろん、
音楽のカテゴリーやジャンルなどをも飛び越え、
あらゆるメディアと溶け合い、昇華していくことでしょう。
異なる文化は、しかしそのすべてが、
世界の――芸術の一部であるのですから。
世界の人々にスタンジャックの情熱が届きますように。
そして、美と平和を分かち合えますように。
心からの愛をこめて――。
StanJack.
■インタビュー
≪ なぜ今「日本」なのか ― スタンジャックと日本の和 ― ≫
―――今年(2010年)の2月から日本にお住まいですが、以前から日本に興味を持たれていたとお聞きしました。そのきっかけや理由はどういったものでしょうか。
スタンジャック(以下SJ):そのためには、まず私のポリシーについてお伝えする必要があるでしょう。それは、「人生とは息をすることだ」という考えです。息とはつまり音であり、言葉を紡ぐものですからね。そして私のように楽器を演奏する者にとって、何よりも重要な要素となります。さらにいえば「息」はスピリチュアルであり――「気」に通ずるものでもありますよね。息をどのように作り出し、活用するか。それはバスーンのような管楽器にはもちろん、人生において自分をどのように役立てるのか、という哲学でもあります。ホリスティックな考え方なんです。
―――「気」というと神秘的な印象を受けますが、実際にはどのようなことを通して学ばれたのでしょう。
SJ:私は20代前半の頃から、アジアンティックなものに心惹かれてきました。その最たる例が「気」という概念ですね。そして、たとえば禅や合気道、ヨガなどを学んだおかげで、自然と効果的な呼吸法や、音楽にいかせるリズムを身につけたんです。ですから、それらのルーツであるアジア、とくに「日本」への傾倒を深めた理由も、おわかりいただけるのではないでしょうか。知れば知るほど日本という国への興味は深くなりました。弓などの武道に入れ込んだ時期もあったりしてね。日本の伝統的な文化は、私の創造性に大きなインスピレーションを与え、もっと日本の文化を理解したいという欲求を高めていったんです。このように日本へ住んで活動することは、30年来の夢だったというわけです。
―――なるほど。そんなスタンジャックさんが初めて来日されたのはいつだったのでしょうか。
SJ:初来日は1995年のことでした。パリ管弦楽団として、クラシック音楽のコンサートツアーだったと思います。その後1996年にも、ジャン・フランソワ・パイヤール指揮のオーケストラに帯同して来日しました。その際に出会った人々との素晴らしい体験を通して、私はさらに日本に触れ、知りたくなっていったんです。
―――「日本」のどのような面が素晴らしいと思われるのでしょう。
SJ:一言で示すならば、日本の文化とは「リスペクト」です。相手を尊敬する、気遣う、親切にする。そう、日本の人々はとても親切ですね。相手の立場を思いやることができるからでしょう。また、それらが至る所に行きわたっているからこそ、キメ細やかな環境を作っているんだと思います。日本料理や数々の芸能・サービスなどを見ても、それは明らかですよね。若い時分からツアーで世界中を回ってきましたが、訪れる際にもっとも期待でわくわくするのが日本でした。その気持ちは今でも変わっていませんね。
―――それでは、念願の日本在住がかなった今、これから行っていきたい活動のテーマなどをお聞かせ下さい。
SJ:「和」の音楽とコラボレートすることです。三味線、琴、琵琶、太鼓などのアーティストと交流していきたいと願っています。それら日本の伝統音楽と私のバスーンをセッションし、新しい音を生み出していきたいですね。
―――和洋折衷のユニットをつくるといったアイデアなど、おもしろそうですね。
SJ:そうですね。それから、これは特に書いておいてほしいんですけれど(笑)、私は音楽にとどまらず、いろんな業界のスペシャリストと出会いたいし、そういった方々とチームを組んで、新しいチャレンジをしていきたいと考えています。そしてクオリティの高い音と光に包まれた空間を―― "Music Magic Show" を作り上げ、皆さんと楽しみたいと考えています。よろしくお願いします。
2010年8月25日/StanJack (インタビュアー:Vincent le Parc[Nippon Network])
■Stan Jackの略歴
1977 パリ国立高等音楽院首席卒業
1980 ジュネーヴ国際音楽コンクール銅賞
1982 トゥーロン国際音楽コンクール入賞
ホリスティックアートの研究
【1stソロファゴット(所属)】
1977-1979 ボルドー・アキテーヌ管弦楽団
1979-1982 トゥールズ・キャピタル国立管弦楽団
1982-1983 フランス国立管弦楽団
1982-1983 ラ・ムール・オーケストラ
1983-2003 パリ・アンサンブルオーケストラ/パリ区音楽院教授
【1stソロファゴット(ゲスト招聘)】
リヨン国立オペラ(指揮者:ケントナガノ)
パリ管弦楽団(指揮者:ロリン・マゼール、ピエール・ブーレーズ、カルロ・マリア・ジュリーニ、ダニエル・バレンボイム、クルト・ザンデルリング、ジョージ・プリーストほか)
ポーランド室内管弦楽団
パリ・オペラ座
【独奏室内楽コンサート】
モーツァルトの協奏曲(ジャン・フランソワ・パイヤール指揮、NHKラジオ東京収録)
バロック音楽コンサート
【レコーディング】
オーヴェルニュ・オーケストラ
パリ・アンサンブル・オーケストラ(ERATO、DENON)
【アルバム】
・The Most Beautiful Songs : Universal Music France
・The Best Music Film : Universal Music France
【ビデオクリップ】
Mission Impossible
【国際ツアー】
アメリカ、イギリス、ロシア、ドイツ、オーストリア、日本、韓国、スペイン、イタリア、フィンランド、ノルウェー、ハンガリー、チェコ、スロバキア、北アフリカなど